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LINTO日本語の校正と推敲

間違えやすい日本語 / 第36回

「規約を改定」と「規約を改訂」はどう違う?

規約のルールを変えて新しく定めるなら、「規約を改定する」が分かりやすい書き方です。条文の説明や表現を見直すことに注目するなら、「規約を改訂する」も使えます。「規約には必ず改定を使い、改訂は誤字」とまでは言えません。二つの語には、意味の重なる部分があります。

たとえば「解約できる期限を変更する」という案内なら、「利用規約を改定します」と書けます。一方、「内容を理解しやすくするために条文の構成を見直す」なら、「利用規約を改訂しました」と説明できます。

「改定」と「改訂」は何を変えるかで選ぶ

小学館『デジタル大辞泉』の「改定」は、法律や制度などを改めて新たに定めることと説明しています。料金、契約条件、制度などの変更に使う語です。

同辞書の「改訂」には、書物の内容を改めて正す意味に加え、法律や取り決めの一部を改める意味も載っています。「改訂」は誤字だけを修正する語、という説明では狭すぎます。章立てを組み替えたり、説明を追加したりする場合にも使えます。

書き分けの目安としては、定めている内容に目を向けるなら「改定」、記載している内容の見直しに目を向けるなら「改訂」です。規約は取り決めを記した文書なので、両方の性質を持っています。

規約変更のお知らせで伝えるべきこと

利用者が知りたいのは、見出しの漢字よりも、自分に関係する条件が変わるかどうかです。

11月1日付で利用規約を改定します。キャンセルの受付期限を、利用日の前日から2日前に変更します。

このように変更内容を書くと、「改定」が何を指しているかが明らかになります。用語の整理だけなら、次のように書けます。

利用規約の用語と見出しを統一しました。料金や利用条件に変更はありません。

ただし、実際には条件も変えているのに「表現を改訂しただけ」と説明するのは不適切です。文章を読みやすく直す作業と、利用者の権利や義務に関わる変更は、知らせる内容として分けて扱います。

すでに組織の用語基準で「改定」に統一しているなら、それに合わせる方法があります。基準がない場合も、漢字一字で変更の性質をすべて伝えようとせず、「何を、いつから変えるのか」を添えれば、案内の要点は伝わります。

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