間違えやすい日本語 / 第40回
「回答」と「解答」はどう違う?質問に答えるときの表記
問い合わせやアンケートに答えるなら「回答」、試験や練習問題を解いて答えるなら「解答」です。質問への返事は「回答」、問題を解いた答えは「解答」と考えると、日常の案内文では選びやすくなります。
「アンケートに解答してください」は「アンケートに回答してください」に。「試験の回答用紙」は、問題の答えを書く用紙なら「試験の解答用紙」に直せます。
問い合わせに答えるときは「回答」
日本漢字能力検定協会の「漢字ペディア」は、質問や要求への答えを「回答」、疑問や問題を解いて出す答えを「解答」と説明しています。
「営業時間についてのご質問に回答します」「参加できる日をご回答ください」「お客様の声への回答を掲載しました」といった場合は「回答」です。相手から尋ねられたことや求められたことに応じています。
答えに正解があるかどうかだけで、漢字が決まるわけではありません。営業時間には決まった情報がありますが、営業時間を尋ねるメールへの返事は「回答」で構いません。「正しい情報だから解答」とはしません。
試験やクイズの答えは「解答」
「解答を記入する」「模範解答と照らし合わせる」「解答例を示す」のように、問題を解いた結果を表す場合には「解答」が合います。
同じ学校の資料でも、「保護者アンケートの回答」と「数学の問題の解答」は違います。学校に関係する文だからすべて「解答」にするのではなく、何に答えているのかを見ます。
クイズの案内なら「解答は次のページに掲載します」と書けます。一方、読者から編集部に届いた質問への返事をまとめるなら、「読者の質問への回答」です。質問に計算を要する内容が含まれていても、返事全体を「回答」と呼ぶことはできます。
「回答例」と「解答例」は資料の目的で選ぶ
申込書に記入する内容の例を示すなら、「回答例」や「記入例」が使えます。問題を解く手順や答えを示すなら「解答例」です。
質問:当日の参加方法をお選びください。
回答例:会場で参加します。
問題:一辺が4センチの正方形の面積を求めなさい。
解答:16平方センチメートル。
見出しが単に「かいとう」だと迷う場合は、「お問い合わせへの回答」「練習問題の解答」のように、対象を添えられます。読み手にとっても、返事が載っているのか、問題の答えが載っているのかが、見出しだけで分かります。