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LINTO日本語の校正と推敲

間違えやすい日本語 / 第16回

「適宜」「随時」「適時」は同じ?案内文で伝わる使い分け

「適宜」「随時」「適時」は似ていますが、案内文で自由に取り替えられるわけではありません。相手の判断に任せるなら「適宜」、必要なときに受け付けるなら「随時」、ふさわしい時機を選ぶなら「適時」が目安です。

ただし、意味が重なる部分もあり、必ず一語だけが正解になるわけではありません。「いつ、誰が判断して動くのか」が伝わるかを確かめると、案内を書きやすくなります。

「適宜」「随時」「適時」で変わる案内の意味

表現案内の例読み手に伝えること
適宜作業の合間に、適宜休憩を取ってください。状況を見て休憩を判断してよい。
随時施設の見学は随時受け付けています。決まった募集日に限らず申し込める。
適時混雑の状況を見て、適時ご案内します。状況に合うタイミングで案内する。

デジタル大辞泉の「適宜」には、状況によく合うことに加えて、その時々の判断で行動する意味があります。「適宜休憩」は、休む時刻を各自が選べる案内になります。

漢字ペディアの「随時」は、必要なときにいつでも、という意味と、その時々、という意味を載せています。「随時受付」だけで、24時間いつでも対応するという約束になるわけではありません。受付時間が決まっているなら併記できます。

「適時」は、ちょうどよい時を指します。いつでもよいという意味ではなく、時機に合っていることが大事です。

「適宜連絡してください」では判断を任せすぎることも

新しく参加した人に「何かあれば適宜連絡してください」と伝えても、何を連絡すべきか分からない場合があります。必ず報告してほしいことがあるなら、その条件を書きます。

到着が予定より15分以上遅れる場合は、担当者へご連絡ください。

この文なら、連絡するかどうかを相手が推測する必要はありません。「適宜」を「適時」に替えるだけでは、条件の曖昧さは残ります。

また、「資料を随時更新します」は、内容が変わった都度などに更新する文として使えますが、「毎週月曜日に更新します」と同じではありません。定期的な更新を約束したいなら、曜日や間隔を書いた方が確かです。

「随時募集しています。受付は平日9時から17時までです」のように、短い条件を添えるだけで案内は十分具体的になります。三語を使うときも、読む人の判断に必要な時刻や条件まで省かないことが大切です。

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