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LINTO日本語の校正と推敲

間違えやすい日本語 / 第18回

「少しづつ」は間違い?「ずつ」と「づつ」の表記基準

「少しづつ」は、現在の基準で認められない表記ではありません。現代仮名遣いでは「ずつ」が本則で、「づつ」も使えます。 これから案内文や説明文を書くなら「少しずつ」とすると、基本の表記に沿ってそろえられます。

「ずつが正しいから、づつは誤字」と二択にしてしまうと、許容されている形を落としてしまいます。

現代仮名遣いでは「づつ」も許容される

文化庁が掲載する「現代仮名遣い」本文第2の5は、一部の語について「じ」「ず」を本則としながら、「ぢ」「づ」も書けるとしています。その例に「ひとりずつ」が含まれます。

ここで使われる「ずつ」は、人数だけの話ではありません。「少しずつ」「一つずつ」「10分ずつ」のように、量や数を一定に分けたり、一定量の繰り返しを表したりする場合の表記です。

したがって、「一つづつ」「少しづつ」を見つけたときも、基準から外れた誤字として一律に訂正することはできません。

案内文では「ずつ」にそろえると迷わない

表記が両方認められていることと、一つの文書の中で混在させることは別です。

材料を少しずつ加え、一つづつ形を整えてください。

この文なら、「材料を少しずつ加え、一つずつ形を整えてください」とそろえられます。意味を変える修正ではなく、表記の統一です。

原稿の執筆要領で「ずつを用いる」と決まっている場合も、その基準に合わせます。人の文章を直す際は、「づつは間違いです」ではなく、「この文書では本則の『ずつ』に統一します」と説明すると正確です。

反対に、過去の手紙や作品をそのまま引用するときには、原文の「づつ」を勝手に現代化する必要はありません。引用なのか、自分が新しく書く文なのかで扱いが変わります。

「ず」と「づ」を自由に入れ替えられるわけではない

この許容は、どの言葉にも当てはまる規則ではありません。「少しづつ」が使えるからといって、「いずれか」を「いづれか」にしてよいとは限りません。それぞれの語が、現代仮名遣いでどう扱われているかを確認します。

メールや案内文で迷うたびに判断し直すより、自分の新しい文章は「ずつ」にそろえておくと手間が減ります。そのうえで、相手の「づつ」を見ても、ただちに間違いとは決め付けない。この二つは両立できます。

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