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LINTO日本語の校正と推敲

読めそうで読めない漢字 / 第1回

「強ち」は「つよち」?「間違いではない」の前でよく使う言葉

「その推測も強ち間違いではない」。強いという字があるのに、「つよち」と読むわけではありません。「強ち」の読みは「あながち」。後ろに否定を伴い、一概にはそう言えないという判断を表します。

この文なら、推測を間違いと決め付けることはできない、という意味です。正解だと太鼓判を押すより、少し距離を置いた認め方になっています。

「強ち悪くない」はどこまで褒めている?

最初は意外な配役だと思ったが、実際に見ると強ち悪くない。

予想と違ったけれど、否定するほどではない。むしろ、よさも見えてきた。そんな評価に使えます。「とてもよかった」とは強さが違うので、出演者に感想を直接伝えるなら、これだけでは控えめすぎるかもしれません。

「あながち」と「必ずしも」は似ていますが、何でも機械的に置き換えられるわけではありません。「あながち嘘ではない」には、嘘だと退ける見方を修正する働きがあります。単に「本当です」と言うときより、反対の見方を意識した表現です。

「強い」と「あながち」のつながり

「強」には、力が強いことだけでなく、無理に押し通す意味があります。「強いる」にも見られる意味です。「あながち」にも、古くは強引なさまを表す使い方がありました。現在よく使う否定との組み合わせでは、物事を一方的に決め付けない意味で捉えると、字とのつながりが見えてきます。

「強ち正しいです」のように肯定だけで終えると、現代の日常的な用法としては収まりません。「強ち間違いではありません」とするか、肯定したいなら「一定の根拠があります」と言い切れます。

「あながち嘘ではない」は、すべてが本当だという保証ではありません。疑っていた話にも、確かな部分がある。その余地を残すところが、「あながち」の持ち味です。

参考:Precious.jp

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