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LINTO日本語の校正と推敲

間違えやすい日本語 / 第99回

「大体」と「大概」はどこまで同じ?数量と「いい加減に」の違い

「週末は大体家にいる」「週末は大概家にいる」。どちらも自然で、たいてい家にいるという意味です。一方、「駅まで大体五分」をそのまま「大概五分」に替えると、なじみにくく感じられることがあります。二語は「大部分」「おおよその内容」で重なりますが、いつでも交換できるわけではありません。

ほとんどを表すときは重なる

「必要な物は大体そろいました」「必要な物は大概そろいました」。どちらも、すべてとまでは言わないものの、多くがそろったという文です。「大概」は「たいがい」と読みます。

「大体の人が知っている」「大概の人が知っている」も、大部分の人という意味では重なります。ただ、どちらも正確な人数や割合を示す言葉ではありません。多くの人が知っているという印象だけなら、その根拠まであると誤解させないようにしたいところです。

準備の報告では、「大体できました」だけでなく、「会場の予約と資料作成は済み、印刷が残っています」と示せます。大部分が済んでいても、残りが開催に不可欠なら、相手にはその情報が必要だからです。

数量のおおよそには「大体」が使いやすい

「大体十人分」「大体一週間」「大体二キロ」のように、数量の目安を述べるなら「大体」が一般的です。「およそ」「約」と言い換えられる場面でもあります。

一方、「大概」は「大概の店が閉まっていた」「朝は大概同じ時刻に起きる」のように、大部分やいつもの傾向を表す文で使われます。「大体」と同じ意味を持つからと、あらゆる数値の前へ機械的に置く必要はありません。

案内で「大体十時です」と言うと、十時前後を含む目安だと受け取られます。十時ちょうどが開始時刻なら「十時に始まります」と言い切ります。二語の選択以前に、確定した時刻なのか目安なのかをはっきりさせたいところです。

「大体あなたが」はそもそもの話に戻る

「大体、この日程を決めたのは誰ですか」。この「大体」は、大部分という意味ではありません。「そもそも」「もとはと言えば」という意味で、話の前提や出発点に戻っています。

「大体、そんな話は聞いていません」と言えば、細部の相談より前に、根本の話を確かめたいという不満が表れることがあります。「大概、そんな話は聞いていません」とは、同じ意味で単純に置き換えられません。

穏やかに前提を確認したいなら、「最初に、決定までの経緯を確認したいです」と書けます。「大体」の一語が悪いわけではありませんが、相手を責める調子が必要ない場面なら、確認したい内容を直接示す方法があります。

「大概にして」はほどほどにやめてほしい

「冗談も大概にしてください」は、冗談の大部分を説明してほしいという意味ではありません。行き過ぎているので、ほどほどでやめてほしいという注意です。「大概なところで切り上げる」も、適度なところで終えることを表します。

「大概嫌になった」のように、かなりの程度に達したことを表す場合もあります。どれも数量のおおよそとは異なる使い方です。「いい加減にして」と近くなる文があるため、大部分を表す意味だけで読むと戸惑います。

文章にするなら、「この話はここで終わりにしませんか」「今日はこの作業までで終えましょう」と、区切りたい範囲を示せます。強く制止する必要があるときに「大概にして」を使うことはありますが、単なる作業の目安としては強すぎる場合があります。

「大体」と「大概」は、辞書の意味が重なる語です。それでも、数量の目安、いつもの傾向、話の前提、行き過ぎへの注意では組み合わせが変わります。文の中で何を表しているのかを確かめれば、一対一の置き換えで迷わずに済みます。

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