正しい敬語 / 第63回
「頑張ってください」は目上の人に言えない?応援を伝える言い換え
発表を控えた先輩に「頑張ってください」。親しい間柄なら、ごく自然な応援になることがあります。目上に言ったら必ず失礼、という言葉ではありません。
ただ、相手にもっと努力するよう求める響きもあるため、改まった場面や、すでに大変な思いをしている相手には、別の言い方を選びたい場合があります。
応援したいのか、努力を求めたいのか
「頑張ってください」は、受け取り方によって、声援にも指示にもなります。初対面の相手に「もっと頑張ってください」と言えば、努力が足りないと評価しているように聞こえます。
こちらの気持ちが応援なら、それを直接言えます。
| 伝えたい気持ち | 言い方の例 |
|---|---|
| 発表を応援している | 明日のご発表、応援しております。 |
| 成功を願っている | 会がよい機会となるよう、お祈りしています。 |
| 楽しみにしている | お話を伺えるのを楽しみにしております。 |
「お頑張りください」と機械的に敬語へ変える必要はありません。努力を指示する形から、自分の応援や期待を伝える形に替えると、目上にも言いやすくなります。
すでに大変そうな相手には、負担を増やさない一言を
長く準備してきた人に、さらに「頑張って」と言うのがためらわれるなら、「ここまでのご準備、お疲れさまでした」「当日、受付は私が担当します」と、努力を受け止めたり、手伝えることを伝えたりする方法があります。
体調を崩している相手なら、「どうぞお大事になさってください」でよいでしょう。いつでも成果や成功を願う必要はありません。
大切なのは、相手が何を望んでいそうかです。気合を入れたい人には短い声援が励みになることもあります。敬称の上下だけで禁止するより、今その人に何を届けたいかを考えると、言葉が選びやすくなります。
参考:用語の解説
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