間違えやすい日本語 / 第68回
「熱愛が発覚」は失礼?「判明」と替えると何が変わる?
「二人の交際が発覚した」。芸能記事などで見かける言い方ですが、交際そのものが悪いことだったかのような印象も生まれます。中立に事実を伝えたいなら、「交際が明らかになった」「交際していることが分かった」と書けます。
「発覚」には隠れていたことが露見する含み
「不正が発覚した」「計画が発覚した」のように、発覚は隠れていたこと、特によくない事柄が表に出る場面に使われてきました。
辞書編集者の解説でも、この意味と「熱愛が発覚」などへの広がりが検討されています。広い使い方があるからといって、すべての読み手が中立に受け取るとは限りません。
交際や結婚、妊娠について「発覚」と書けば、本人が隠していた、あるいは問題があるという評価まで感じさせることがあります。その事実がないなら、語によって余計な含みを加えない方が正確です。
「判明」と「公表」は同じではない
「判明」は、分からなかったことがはっきり分かること。「公表」は、広く知らせることです。自分で知らせたのか、調べて分かったのかによって選びます。
| 起きたこと | 表現の例 |
|---|---|
| 本人たちが知らせた | 二人が結婚を公表した |
| 確認の結果、事実が分かった | 二人が交際していることが分かった |
| 隠されていた不正が明るみに出た | 不正が発覚した |
「熱愛」は、交際の熱心さまで表す語です。単に交際の事実だけを確認したなら、「交際している」と書く方が、確認した内容に合います。
「発覚」をすべて「判明」に機械的に置き換えるのでなく、誰が何を明らかにしたかを見ると、動詞を選びやすくなります。文章を中立にするには、出来事そのものと、書き手の評価を混ぜないことが役立ちます。
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