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LINTO日本語の校正と推敲

正しい敬語 / 第8回

「了解しました」は失礼?「承知しました」「かしこまりました」との使い分け

取引先から日程変更の連絡が来たなら、「承知しました。15時に伺います」と返せます。お客さまの配送先変更を引き受けるなら、「かしこまりました。変更後のご住所へお送りします」が合います。

では「了解しました」は失礼なのでしょうか。文法上の誤りとして一律に禁止する言葉ではありません。ただ、改まった返答で迷うなら「承知しました」を選べます。

「了解しました」はなぜ失礼と言われる?

小学館『デジタル大辞泉』によると、「了解」は内容や事情を理解して認めることです。語そのものに、目下の人だけへ使うという意味はありません。

国立国語研究所の解説も、「しました」で一定の丁寧さがあることを認めたうえで、辞書によって説明が違うことや、ぶっきらぼうに感じられる場合を扱っています。「了解は敬語ではないので、目上に使うと必ず誤用」という説明だけでは、実際の使われ方を捉えられません。

普段から短く連絡し合う同僚には、「了解しました。では、会議室で」と返して差し支えない場面があります。一方、相手の好みが分からない初回の連絡や、かしこまった窓口対応では、別の返し方を用意しておくと選びやすくなります。

「承知しました」と「かしこまりました」の例文

場面返し方の例
取引先から開始時刻の変更連絡を受ける承知しました。15時に伺います。
お客さまの送付先変更を受け付けるかしこまりました。ご指定の住所へお送りします。
同僚から作業の分担を聞く了解しました。こちらは集計を進めます。

これは使う相手を限定する規則ではなく、場面に合わせた例です。辞書の「承知」には理解に加えて依頼を受け入れる意味があり、「畏まる」には依頼などを謹んで受ける意味があります。

「承知しました」は社内にも社外にも使えます。「かしこまりました」は、受け付けたことを改まって示したいときに使えますが、いつもの同僚同士の相談まで全部この形にそろえる必要はありません。「分かりました。明日までに確認します」も丁寧な返答です。

引き受けられるか未定なら即答しない

「本日中にお願いします」に対して、まだ対応できるか分からないのに「かしこまりました」と返すと、引き受けたと受け取られます。

ご依頼の内容を確認しました。本日中の対応が可能か確認し、14時までにお返事します。

受け取ったことと、実行を約束することを分けた文です。返事の敬語を選ぶときは、何を了承できたのかも一緒に確かめます。

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