正しい敬語 / 第12回
「ご確認していただけますか」は正しい?依頼文で迷う「して」の位置
相手に書類を確認してほしいなら、「ご確認いただけますか」または「確認していただけますか」と書きます。「ご確認していただけますか」は、この場面では敬語の組み合わせを改めたい形です。
「ご」を付けたから間違い、あるいは「していただく」が失礼、という話ではありません。どちらも使える要素ですが、つなぎ方をそろえる必要があります。
「ご確認いただく」と「確認していただく」
同じ書類を送る場面で比べてみます。
| 書き方 | この場面での扱い |
|---|---|
| 添付書類をご確認いただけますか。 | 相手に確認を頼める形です。 |
| 添付書類を確認していただけますか。 | こちらも使えます。 |
| 添付書類をご確認していただけますか。 | 上のどちらかにそろえるとよい形です。 |
「ご確認いただく」は「ご〜いただく」、「確認していただく」は「〜していただく」という組み合わせです。二つを混ぜた「ご確認していただく」では、「ご〜する」という自分側の行為に使う形が入り、相手にしてもらう確認と合わなくなります。
文化庁の「敬語連結」の解説は、同じ組み立ての「御案内していただく」を、相手に自分を案内してもらう場面では不適切と説明しています。上の確認依頼も、この形に照らして整理できます。
「ご確認ください」ならそのまま使える
入力内容をご確認のうえ、送信ボタンを押してください。
これは相手の操作を案内する文として使えます。「ご確認していただく」が気になったからといって、「ご確認」の「ご」をすべて削る必要はありません。
個別に時間を取ってもらう依頼なら、「入力内容をご確認いただけますか」と尋ねる形も選べます。「ください」が常に失礼で、「いただけますか」だけが正しいわけではありません。決まった手順の案内なのか、引き受けられるかを尋ねる依頼なのかで文末を選びます。
自分が確認する場合はどう書く?
内容を確認いたします。結果は明日までにご連絡します。
こちらが作業するという返答です。相手に確認してもらう文とは、行為の担当者が変わっています。
相手に頼むメールでは「添付書類をご確認いただけますか」、自分が引き受ける返事では「確認いたします」。敬語を一語ずつ足していくより、誰が何をする文かを保ったまま、この二つを使い分けると書きやすくなります。