正しい敬語 / 第13回
「ご教示ください」と「ご教授ください」の違いは?操作方法を尋ねる例文
機器の設定手順を尋ねるなら「ご教示ください」が合います。「初期設定の手順を教えていただけますか」と、普段の言葉で頼んでも丁寧です。
「ご教授ください」は「ご教示ください」をさらに丁寧にした表現ではありません。「教示」は知識や方法を示すこと、「教授」は学問や技芸を教え授けることです。教わりたい内容から選びます。
操作方法を尋ねるメールの例文
初期設定の手順について、ご教示いただけますか。
担当者に具体的な方法を教えてほしいという文です。小学館の『デジタル大辞泉』でも、「教示」は知識や方法を教え示す意味とされています。
ただ「使い方をご教示ください」だけでは、相手は最初から全部説明する必要があるのか分かりません。どこまでできたかを添えると、答えてほしい箇所が絞れます。
接続まではできましたが、保存先の変更方法が分かりません。設定画面のどこを操作すればよいか、教えていただけますか。
「ご教示」を使っていなくても、丁寧な依頼です。固い漢語に置き換えることより、知りたいことがはっきりしている方が、相手も回答しやすくなります。
「ご教授」は学問や技芸を教わるとき
「教授」の辞書項目では、学問や技芸を教え授けることが説明されています。たとえば、書道の指導を受けた相手へのお礼なら、次のように書けます。
書道の基礎をご教授いただき、ありがとうございました。
日程や提出先を一度尋ねるメールで「ご教授」を使うより、このように専門的な内容を学ぶ場面に合う言葉です。
「教示は短期間、教授は長期間」とだけ覚えると、使い分けを狭めすぎます。一度の講座でも技芸を教わることはありますし、長くやり取りしていても、毎回教えてほしいのは一つの操作方法かもしれません。期間より、何を教わるかに目を向けます。
「ご教示ください」では堅すぎると感じるなら
普段から話す担当者なら、「この設定方法を教えていただけますか」で十分に改まっています。もう少し短く「設定方法を教えてください」と頼める関係もあるでしょう。
反対に、初めて連絡する相手へ複雑な手順を尋ねるなら、「お手数ですが、保存先を変更する手順を教えていただけますか」と、依頼の負担に触れることもできます。