読めそうで読めない漢字 / 第17回
「予め」は「かねて」じゃない?案内でよく見る漢字の読み方
施設の案内に「予めご了承ください」。この「予め」は「あらかじめ」です。「かねて」と読むのは、送り仮名が「て」の「予て」。似た意味でも、形と使いどころが違います。
「予め」はこれからに備える言葉
「あらかじめ」は、あることが起きる前に、前もってという意味です。
来場人数をあらかじめお知らせください。
人数を当日に聞くのではなく、その前に知らせてほしいという依頼です。「予」の字は「予告」「準備の予備」などにも使われ、前もってという意味につながります。
「かねて」は以前からの状態を述べるときに使えます。「かねて希望していた」は前から希望していたこと。「あらかじめ予約した」は、その時点に先立って予約を済ませたことです。長く続いている状態を言うのか、事前の行為を言うのかで選べます。
「予めご了承ください」に足したい具体性
「混雑時は入場をお待ちいただく場合があります。あらかじめご了承ください」なら、待つ可能性を事前に案内しています。相手に知っておいてほしい事情が前の文で分かります。
一方、「予めご了承ください」とだけ書いても、何について了承を求めるのか伝わりません。また、事前に書いたからといって、相手が同意したことになるわけでもありません。申し込みに関わる重要な条件なら、内容を明示し、必要に応じて確認を得ます。
文章では「あらかじめ」と平仮名にしても自然です。「予め」を難しく感じる相手への案内なら、平仮名にすることで読みやすくなります。
「あらかじめ事前に人数をお知らせください」は、同じ意味の前置きが重なっています。「事前に」か「あらかじめ」のどちらかで足ります。さらに期限が決まっているなら、「開催3日前までに人数をお知らせください」と書くと、いつまでに必要かまで伝わります。
参考:Precious.jp
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