正しい敬語 / 第106回
「末永くお幸せに」は目上にも使える?結婚のお祝いを伝える例文
「末永くお幸せに」は、結婚する二人の幸せが長く続くことを願う言葉です。上司や年上の人にも使えます。改まった文なら「お二人の末永いお幸せをお祈り申し上げます」と書けます。
敬語を難しくすることより、誰に何を祝っているのかが伝わることが大切です。結婚する本人への言葉と、その家族へ伝えるお祝いを分けて考えられます。
本人には結婚のお祝いをまっすぐに
ご結婚おめでとうございます。お二人で新しい生活を始められることを、心よりお祝い申し上げます。末永くお幸せに。
本人へ送るカードの例です。短い文でも、結婚を喜ぶ気持ちと二人への願いが伝わります。仕事上の相手なら、「お二人の末永いお幸せをお祈り申し上げます」と結ぶと、文面全体の改まり方がそろいます。
親しい友人なら、「結婚おめでとう。お二人にとって、楽しい毎日になりますように」と普段の口調で書けます。誰からの祝いか分からないほど定型句だけにするより、相手との関係に合う言葉を選べます。
二人の生活の形を知らないなら、「専業主婦として」「一家の大黒柱として」など、役割を決め付ける励ましは付けないようにします。
家族に伝える場合は続柄を確かめる
お嬢様のご結婚、誠におめでとうございます。お二人の末永いお幸せをお祈りしております。
親に向けた文です。最初の一文で誰の結婚かを示し、後半で結婚する二人へ願いを向けています。「末永くお幸せに」だけだと、目の前の親に言っているのか迷う場面でも、「お二人の」と添えれば分かりやすくなります。
相手の子供の氏名が分かるなら、「美咲さんのご結婚、おめでとうございます」と書けます。改まった続柄を無理に使うより、名前を正しく伝えられます。
家族の気持ちを「さぞお寂しいことでしょう」と決め付ける必要もありません。喜びと寂しさのどちらが強いかは、人によって違います。お祝いを中心にした文で十分です。
欠席するときも祝意と返事を分ける
ご結婚おめでとうございます。お招きいただき、ありがとうございます。あいにく当日は都合がつかず、欠席いたします。お二人の末永いお幸せをお祈りしております。
参加できない場合でも、お祝いの気持ちは伝えられます。「出席できず残念です」だけで終えず、二人の新生活を祝う一言を添えた例です。
欠席の理由を詳しく書く必要はありません。ほかの行事と比べたり、祝いの文に関係のない事情を長く説明したりすると、主題が離れてしまいます。
お祝いする気持ちと、式に参加できるかどうかは分けて伝えます。 返事の期限があるなら、祝福の長さに悩んで遅らせるより、出欠を明確に知らせる方が相手の準備に役立ちます。
二人の将来をこちらで決めない
「早く赤ちゃんを」「次は新居ですね」などを添えると、相手が望んでいるか分からない将来を求める言葉になります。結婚を祝うだけなら、子供や住まいの予定を聞く必要はありません。
お二人らしい毎日を過ごされますよう、心より願っております。
二人の選択に委ねながら祝う一例です。実際に知っている共通の趣味があるなら、「また一緒に音楽を楽しめる日を、楽しみにしています」と、自分との関わりを書くこともできます。
正式なお祝いのカードや祝電では、別れや繰り返しを連想する語を避ける慣習があります。ただ、忌み言葉探しだけに気を取られず、読まれる場に合う内容にします。過去の交際や再婚の事情を持ち出さず、今の二人へのお祝いを伝えられます。