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LINTO日本語の校正と推敲

正しい敬語 / 第95回

「お連れ様」は誰のこと?接客で同伴者を尋ねる言い方

「お連れ様」は、一緒に来ている人を丁寧に指す接客表現です。「お連れ様は後からいらっしゃいますか」と尋ねるように、本人ではなく、その人と同行している相手を話題にするときに使います。

同行者本人への呼びかけまで、いつも「お連れ様」にする必要はありません。名前が分かれば名前で、分からなければ「ご一緒の方も、こちらへどうぞ」と案内できます。

待ち合わせか同行かを確かめる

お連れ様は、後からお越しになるご予定でしょうか。

飲食店で先に一人が到着した場面なら、他の人の到着を確認する文です。人数だけ知りたい場合は、「本日は何名様でいらっしゃいますか」と尋ねる方が目的に合います。

「お連れ様はいらっしゃいますか」には、誰か一緒に来ているかを尋ねる意味と、既に店内にいるかを確認する意味があり得ます。待ち合わせの確認なら、「店内でお待ち合わせでしょうか」と尋ねられます。

同行者の関係まで必要でなければ、「奥様ですか」「会社の方ですか」と推測して聞く必要はありません。入店や席の案内には、人数と到着状況が分かれば足りることも多くあります。

本人に話すときは本人へ言葉を向ける

二人がそろっているのに、片方にだけ質問を続けると、もう一人が自分で答えにくくなります。

お二人とも、こちらのコースでよろしいでしょうか。

お飲み物は、それぞれお選びいただけます。

本人たちに直接希望を確認する文です。片方が代表して注文している場合でも、必要なら全員に確認できます。「お連れ様は何になさいますか」と代表者に尋ねるだけが方法ではありません。

名前が分かっている予約客なら、「佐藤様は、こちらのお席でよろしいでしょうか」と呼べます。「お連れ様」は同行関係を示す言葉なので、本人をずっと脇役のように扱わないようにします。

別々の席や手続きを案内する場合

同伴者と一時的に離れてもらう必要がある場合は、その理由と待つ場所を示します。

お手続きは、お申し込みのご本人にお願いしています。ご一緒の方は、隣の待合席でお待ちいただけますか。

「お連れ様は外でお待ちください」とだけ告げるより、なぜ別になるか、どこで待つかが分かります。付き添いが必要な事情がある場合は、その希望を確認し、施設の案内に沿って対応します。

一人で手続きできるはずだと見た目で決めたり、逆に同伴者が全て説明する人だと決めたりしないようにします。本人に「ご説明は、お二人でお聞きになりますか」と尋ねることもできます。

接客の言い回しだけで、同伴の可否や手続き上の条件が決まるわけではありません。必要な案内は、実際の運用と一致させます。

呼び出しでは誰に向けた声か分かるように

混雑する場所で「お連れ様」とだけ呼んでも、誰の同行者か分かりません。予約名や受付番号があるなら、それを使って呼び出せます。

受付番号12番でお待ちの皆様、窓口へお越しください。

山田様とご一緒の方は、いらっしゃいますか。

後者は同行者を探す必要がある場面の例です。ただ、氏名を広く知らせる必要がない場所では、番号や直接の声かけなど、その場に合う方法を選べます。

「お連れ様」が丁寧かどうかにこだわるより、誰に何をしてほしいかを伝えることが案内の中心です。全員を呼ぶなら「皆様」、二人なら「お二人」、個人なら名前と敬称というように、対象が分かる言い方を使えます。

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