読めそうで読めない漢字 / 第7回
「手紙を認める」は「みとめる」?同じ漢字で意味が変わる読み方
「旅先で友人への手紙を認めた」。この「認めた」は「したためた」と読むと、文の意味が自然につながります。「手紙の存在を認めた」という話ではなく、手紙を書いたということです。
「認める」には「みとめる」のほかに「したためる」という読みがあり、文章を書き記す意味に使えます。
「したためる」は送ることまで含む?
お礼の手紙をしたためたが、宛先を確認するため翌日まで手元に置いた。
こう書いても矛盾しません。したためるのは書くことであり、発送まで終えたという意味ではないからです。「手紙をしたためました」だけで、相手に「送った」と伝わると思うと行き違いが生じます。
手紙のほか、「日記をしたためる」「遺言をしたためる」などにも使えます。あらたまった文章や文学的な文章に合う語ですが、「丁寧に書く」「必ず手書きする」という条件を、語の意味に足しすぎる必要はありません。
「したためる」には食事をする、物事を整え処理する、といった別の意味もあります。「朝食をしたためる」を見たときは、朝食の記録を書いていると決め付けないようにします。
漢字だけで読まず前後を見る
「誤りを認める」は「みとめる」、「便りを認める」は通常「したためる」。同じ字と送り仮名でも、対象が手掛かりになります。ただし、「手紙を証拠として認める」なら「みとめる」です。「手紙」があれば必ず「したためる」とするのも早計です。
「久しぶりに便りをしたためた」とあれば、書いた人と手紙の相手を思い浮かべます。同じ字でも「便りに書かれた事実を認めた」なら、内容を事実として受け入れた話です。読みを分ける手掛かりは、漢字の外側にもあります。
参考:Precious.jp
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