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LINTO日本語の校正と推敲

正しい敬語 / 第128回

「失礼ですが」は何でも聞ける前置き?名前・年齢・事情を尋ねるとき

「失礼ですが」は、相手に尋ねにくいことを聞く前に、遠慮する気持ちを示す言葉です。名前を確認する場面などで使えますが、付ければ何でも聞いてよいという意味ではありません。

答えが必要な質問なら、何のために尋ねるかを添えると伝わりやすくなります。単なる好奇心で私生活を尋ねる場合は、前置きを丁寧にするより、質問自体を控える判断も必要です。

名前を尋ねるときの言い方

失礼ですが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか。

初対面で、相手の名前をまだ知らないときに使える尋ね方です。受付など、名前を聞く理由が分かる場面でも使えますが、「ご予約を確認しますので、お名前を伺えますか」と目的を添えても自然です。

名乗ってもらった名前が聞き取れなかったときは、「恐れ入ります。もう一度、お名前を伺えますでしょうか」と尋ねられます。「失礼ですが、どちら様ですか」よりも、聞き取れなかった状況が伝わります。

久しぶりに会って名前を思い出せない場合は、忘れたことを相手の説明不足にしないようにします。「申し訳ありません。お名前をもう一度伺ってもよろしいでしょうか」と、自分の側の事情として聞き直せます。

年齢を聞く必要があるなら理由を示す

参加区分を確認するため、ご年齢を伺ってもよろしいでしょうか。

年齢によって受付区分が変わるなど、目的がある質問の例です。「失礼ですが、おいくつですか」と突然聞くより、何に使う情報かが分かります。

ただし、知りたいのが特定の年齢以上かどうかだけなら、「18歳以上の方を対象としています。条件に該当しますか」と、必要な範囲で確認できる場合もあります。具体的な年齢や生年月日まで、いつも尋ねる必要があるとは限りません。

会話を広げたいだけなら、年齢にこだわらず、相手が既に話している関心事に質問する方法があります。「失礼ですが」を付けたから答える義務が生じるわけではありません。相手が話題を変えたら、同じ質問を重ねないようにします。

個人的な事情をどこまで聞くか

日程を調整したいので、ご参加が難しい日だけ教えていただけますか。詳しいご事情はお知らせいただかなくて結構です。

予定の調整に必要なのが日時だけなら、休む理由や家庭の事情まで聞かずに済みます。「失礼ですが、なぜ来られないのですか」と原因を尋ねる前に、本当にその説明が必要かを考えられます。

事情を教えてもらう必要がある場面では、「差し支えない範囲で」と答える範囲に配慮できます。ただし、必ず必要な情報まで任意のように表現すると、相手が答えるべきか迷います。「手続きには、この二点の確認が必要です」と対象を示したほうが明確です。

質問の丁寧さは、前置きだけでなく、目的と答えてもらう範囲にも表れます。 聞いた情報を、その場と関係のない雑談へ広げない配慮も大切です。

「失礼ですが」の後に評価を置かない

失礼ですが、その説明では分かりません。

このように相手への評価を続けると、前置きがあっても強く聞こえます。どこを説明してほしいのかを言えば、相手も答えやすくなります。

手続きの順番を確認したいので、支払いの後に何をすればよいか、もう一度教えていただけますか。

分からない点を具体的にして、説明を頼んでいる例です。「失礼ですが」を外しても、依頼として十分に丁寧です。

敬語を足して遠回しにすると、質問の理由が見えにくくなることがあります。名前を確認したい、手続きを進めたい、説明の一部を聞きたい。その用件を先に整理すると、前置きは短くても相手に配慮した尋ね方になります。

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