正しい敬語 / 第69回
「よろしくお伝えください」と言われたら、何を伝えればいい?
別れ際に「皆様によろしくお伝えください」と言われた。「よろしく」とは、具体的に何を伝えればよいのでしょうか。
この場合は、相手への好意や気遣いを込めた挨拶を、その場にいない人にも届けてほしいという意味です。何かの作業をお願いしているとは限りません。
頼まれたら「伝えておきます」で返せる
「山田様にもよろしくお伝えください」と言われたら、「承知しました。山田に伝えておきます」と返せます。社外の相手へ、自社の人に伝えることを丁重に述べるなら、「申し伝えます」という形もあります。
本人には、「先ほどお会いした鈴木さんが、山田さんによろしくとおっしゃっていました」と伝えれば十分です。何を言えばよいのか考え込み、気持ちを新たに代弁する必要はありません。
普段はあまり会わない人なら、「今度会った際に伝えます」と答えられます。すぐ伝えられないのに、その日のうちに届けるような約束をしなくて大丈夫です。
お礼や用件があるなら「よろしく」だけに預けない
「皆様によろしく」だけでは、挨拶なのか、具体的な感謝なのかは曖昧です。準備を手伝ってくれた人たちへのお礼なら、中身を添えられます。
「受付をご担当くださった皆様にも、ありがとうございましたとお伝えいただけますでしょうか。」
これなら、頼まれた人は何へのお礼かを正確に伝えられます。挨拶なら「よろしく」、伝えたい用件があるならその内容も書くと、伝言を受ける側に負担を掛けません。
なお、あまり接点のない相手に、連絡の取りにくい人への伝言を頼むと手間を増やしてしまいます。「もしお会いになる機会がありましたら」と添える方法もあります。
直接お礼を送れる関係なら、自分から一言伝えるのも自然です。「よろしくお伝えください」は便利な結びですが、必ず人づてにしなければならない挨拶ではありません。
参考:用語の解説
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